災害看護③ 救護所設置2

災害研修を振り返える。

いざという時のために頭に入れておかないといけないですね。

 

救護所の設置場所

 *現場災害対策本部の指示

絶対条件:二次災害などの危険がない安全な場所

その他条件:救護所の存在周囲が周囲から判別できる場所

      交通の要所に近く、傷病者の収容・搬送に便利

      混乱を避けるため適当な広さのある場所

       *ヘリコプター離着可能なスペースがあることが望ましい

      水・電気・ガスの確保、汚物の処理などに便利

 

◎救護所は、衛生状態や空調などを確保するため、外部との仕切りがある既設の建物に設置することが望ましいが、適切な建物がない場合、天幕・給水タンク・発電機などを活用し救護所を運営する。

 

 

多数傷病者の場合の救護所開設の留意点

1.救護所入り口付近にトリアージエリアを開設する

2.重傷者処置と軽症者処置の場所を分離する

3.寝台・医療セットなどの配置は、傷病者の動線を中心に配置する

4.重傷者については、後送待ちの場所(寝台等)を

5.軽症者の処置は、場合によっては救護所外で行うか、別棟を設置することを配慮する

6.処置場所とは隔離された救護員の休息場所を確保する

7.発電機を使用する場合には、傷病者のいる場所から離して設置する

 

救護所の構造(ルール)

トリアージエリア

・入口は一か所とし、傷病者は必ずこの場所を通過させる

・同時に2名の傷病者を通過させない

・傷病者の流れは一方向とする

 

◎処置エリア

・軽治療群は、処置エリアに入れない

・後送が必要な傷病者を搬送用出入口付近にする

・死亡群は、別エリアに安置する

 

◎後送エリア

後送のための車の流れは一方向とする

 

 

救護所での業務

・被災地での情報収集

・救護所設営の広報

・傷病者の受付・記入

・医療救護の実施

・防疫対策の支援

・携行医療資機材消費の予測、補充要否の検討

・後続班、交代班要否の検討および交代時期の検討

・救護日誌の記入

支部との無線などによる連絡

・傷病者後送の依頼

・傷病者の収容状況、移送等の明示

・班員の衣食住の手配

 

 

重症者の搬送

・後送者の選定と後送先の確認

・後送手段の確認、後送時期および後送順位の決定

・後送のための特別処置、必要継続処置の検討

・付き添い必要の検討および付き添い者の選定

・後送中の諸注意と必要処置の指示

・処置記録、使用薬品名、投与時間などの明記

・付き添い者の帰班手段確認

 

 

協力者との連携

・警察、自衛隊、消防隊、救急隊

  交通規制、保安、交信、機動力支援、救出搬送など

・市町村の自主防災機関(消防団、自警団)

  保安、案内など

・防災ボランティア、家族、近親者

  受付、看護、付き添い、通信連絡、搬送、食事など

・他救護班、現地医師会

  合同看護、連携作業、資材補充、要員補充、後送傷病者の処置など