30代から看護師へ トリアージ続き(3)

トリアージ記事続きです

 

<各エリアと看護師の役割>

エリアでの看護師の役割

マンパワー、物的資源はどれくらいあるか把握する

・緊急処置の準備と介助を行う

・広域搬送は、必要な患者が決定した時には搬送に必要な準備をする

・手術室や血管内治療、集中治療部門(人工呼吸器管理・透析)などとの調整を行う

・医師やME機器などの調整を図る

・呼吸困難、疼痛などに対し、安楽な体位や疼痛緩和などできる範囲で創意工夫しながら実施する

・日々の看護の中で行っている知識・技術を駆使する

 

エリアでの看護師の役割

・基本的には赤エリアと相違はない

・黄エリアの特徴

 「今は待てる状態であるが、治療が必要な患者」

  →フィジカルアセスメントを綿密に行、評価しながら経過観察する必要がある

 

エリアでの看護師の役割

・緑エリアでも必ずトリアージを行う

・傷病者が交差し混乱することないように、入口と出口は別にする

トリアージタッグの名前、年齢、住所、電話番号などは通常の診察の申し込みと

 同様、自分で記入していただくことも可能である

トリアージは繰り返し実施し、緊急治療が必要であると判断すれば速やかに他エリア

 に移送する。また、この際の移送手段ははじめに確認しておく

・ボランティアの活用を考慮する

・簡単な創傷処置や処方等を行い、診療の終了した傷病者から帰宅を促す

・状況によっては傷病者自身で傷の消毒をしてもらったり、相互扶助の協力を依頼する

 ことも考慮する

・対応内容をタッグに記入して回収・保管する

・近隣の救護所への誘導も考慮する

・自施設の最も近い避難所を把握しておく

・被災による危機的な心理状況に配慮した対応を行う

・可能であれば、避難生活に向けての保健指導や合併予防についての指導を行う

 

黒エリアでの看護師の役割

・身元確認や付き添いのために、家族待機の場所を確保する

・家族の反応(悲嘆など)に適切に対応する

・災害時における黒ダッグの存在意義について理解している人であっても、自分の

 身内に起こった場合には様々な葛藤がある。状況により対応を考える。

・遺体の管理と身元の確認(遺品の管理)を行う。

・黒タッグには、極端に記載内容が乏しく、そのことが後の遺族ケアを不十分なもの

 にしている可能性がある。そのため、できる限り、いつ・どこで・どのような状況

 で発見されたかなどもタッグに記載する努力をする。

・死亡時刻と死亡確認時刻は異なる場合があるため、チームの中でどのように対応する

 か統一しておく。

・黒エリアから遺体安置所への移送や検視・検案については、警察と協議しながら対応

 する。