自分の看護力を向上することで精一杯だけれど、2年目になるとジュニアプリセプターとなる。
仕事を辞めたいと思った理由
・勤務時間内に仕事が終わらない
・医療事故を起こさないが心配
・配属場所の専門知識、技術が不安
・職場の雰囲気になじめない
・インシデントレポートを書いた
・就職前に考えていた看護の仕事とのギャップ
・自分は看護師に向いていないのではないか
・基本的な看護技術が身についていない
・自分の看護は患者のニーズに応えているのか
・自分の優先順位がつけられない
・自分のペースで仕事ができない …etc
仕事を続けるうえでの支え
・患者、家族から感謝された
・同期の同僚と励まし合った
・家族や友人などの職場以外の人からの励まし
・休みの日にリフレッシュできた
・困ったときに的確にアドバイスがもらえた
・違う部署の同期と励まし合った
・不安な看護技術について段階を踏んで経験できた
・職場の先輩に業務以外のことで気軽に質問できた
・自分の行ったケアが上司、先輩に認められた
●ジュニアプリセプター●
役割
1)研修担当者や実施指導者と協力し、新人看護師が職場に適応していく過程を、身近な相談役として支援する。
・新人看護師が自分の失敗に対して不安や恐れを理解し、対処できるよう支援する
・なんでも言えるような環境をつくる
・理想と現実のギャップがあれば、それを明らかにし、現実が受け入れられるよう
にする
・新人看護師と他の看護師との信頼関係が成立するよう、新人看護師の思考や状況を
伝え援助する。
2)新人看護師として身につける基本姿勢や態度の役割モデルとなる
・職業人としてのマナーや態度を表す
職場における学習とは
目標達成のための最適な行動を、経験を通して自分自身の知識や技術を習得すること
*成人学習の70%は体験学習で習得すると言われている
学習体験サイクル
コルブは人が体験を通してどのように学ぶのかを論理化している。
4つの段階が終了することで学習が成立するとしている。
●仕事の体験:五感で学びとる
↓
●観察・振り返り・復習:五感で学びとったものを確認、共有する。感じとったものを
カテゴライズする。
↓
●概念化・一般化:カテゴライズした内容を構造化し、意味の読み取りをする
↓
●再試行を検討:学習内容を次の概念にどのように活用できるかを検討する
失敗体験からの成長
1.何が起きたのか?事実を明確にする
2.どのようになれていればよいのかを明確にする
3.すでに身につけている情報を整理する
4.理想に近づくための学習課題は何かを明確にする
5.今回の体験で獲得したこと、更に学ぶことを整理する
6.ステップアップ学習のための方法を決定する
聞くことの効果
・失敗体験を話す
・失敗体験は自分の考えや行動にどのような影響を与えたか?
・失敗体験を共有して気づいたこと
フィードバッグとは
「相手の成長を願って事実を伝えること」
フィードバッグの仕方
①YOUメッセージ(客観的事実)
「あなたは○○していました」「あなたがしていたことは○○になっています」
②Iメッセージ(主観的事実)
「私はそれを聞いて○○すべきか否かと戸惑いました」「私は○○と思いました」
ポジティブフィードバックとネガティブフィードバック
ポジティブフィードバック
①被評定者の意欲や能力がよい方向へと増幅されるフィードバッグ
②被評価者にとって望ましい内容のフィードバック
行動強化を狙うが、単なる賞賛に終わっては行動強化につがなるとは限らない。
工夫を求められる。
ネガティブフィードバック
①被評価者の意欲や能力が望ましくない方向へ増幅されるフィードバッグ
②被評価者にとって望ましくない内容のフィードバック
被評価者にとって聞きたくない内容であり、意欲をそぐ可能性も高いため、人格攻撃
をしないのはもちろん、厳しい内容を伝えながらも相手に期待していることを示す心
を表現する工夫が必要
後輩指導の心構え
1.育てることは変化をさせること。新しい能力をつけさせる。態度を変えさせる、
悪い癖を治す
2.指導者は人の人生を左右させるほど、影響力があるという意識を持つ
3.育成は後輩のために行う無償の行為である
4.人を育てるということは、自分を超えていく人間をつくること
5.人を一方的に決めつけない、可能性を信じることが大切
6.一度であきらめない、育成を根気と継続
7.育成とは自分が先輩や上司から受けた恩を後輩に返すこと
8.嫌なことは自分で行う意識を忘れない
9.徐々に任せられることを増やしていく
10.目標で人を動かす
11.育成は長期的視点で眺める。失敗を受け止める姿勢が大切。
12.言うべきことは、はっきりと言う
13.人はまず真似から育つ
14.指示は8割に抑える
15.未経験を伝える
16.経験を積ませる
17.人を集団として見ない。強みを尊重する
☆新人看護師にはプリセプターがいるで、まずはジュニアプリセプターは新人さんが職場になじめるようにしてあげることが大切。
こちらから話しかけ、困っていることや悩んでいること・分からないことがないか…etc
を聞く。それで、自分の時は「こうだったよー」や「こうしたら良かったよ」なんて言ってあげるといいですね。
もし、新人さんが「言わないでほしい。実はやめようと思っている…」なんて、相談
されたときは、ジュニアプリセプターも一人で抱え込まず、上司や教育担当者に言ってくださいね。