実地指導者研修

最近は新型コロナウイルス感染症ばかり気になっていたけれど、次年度のことも考えなければ。

先日、実地指導者研修行ってきました。

 

新人看護職員研修の理念
1.看護は人間の生命に深く関わる職業であり、患者の生命、人格および人権を尊重することを基本とし、生涯にわたって、研鑽されるべきものである。
新人看護職員研修は、看護実践の基礎を形成するものとして、重要な意義を有する。
2.新人看護職員を支えるためには、周囲のスタッフだけでなく、全職員が新人看護職員に関心をもち、皆で育てるという組織文化の醸成が重要である。
この新人看護職員研修ガイドラインでは、新人看護職員を支援し、周りの全職員が共に支え合い、成長することを目指す。

                  (厚生労働省 新人看護職員ガイドライン

 

指導者だけでなく、みんなで新人を育てること大切ですね。

 

研修では、参考書籍として

「新人看護師の成長を支援するOJT

著:西田朋子

を使用してました。

研修受けてみて、なるほど~と勉強になったので、買いました。

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新人看護師の経験の意味付け(コルブの経験学習から)

具体的経験(進捗確認と相談)

1.こちらから声をかける

2.定期的に個別ミーティングを行い、しっかりと聞く

3.こまめに時間をとり、取り組みが見えるようにする

   ↓

省察的観察(内省の促進) *何が起こったかを多様な視点から振り返る 

1.成功失敗の原因を本人に語らせる(本人が納得しているかどうか)

2.成功、失敗のパターンを認識させる(してもらう)

3.より良い方法を考えてもらう

   ↓

抽象的概念化(ポジティブフィードバック)

1.成功失敗に関わらず、まずは労をねぎらう

2.まず良い点を伝えてから問題点を指摘する

3.普段の仕事の中で成長したと感じる部分を伝える

   ↓

実践的試み(目標のストレッチ)

1.「少し頑張ればできそう」と思える目標を立てさせる

2.成長のイメージを持たせる

3.成長を期待していることを伝える

                      以上を繰り返す

 

わかる

=「知識的な側面:知識体系」であり「主観的なもの」、主観的であるため、原則的には「その人しか分かっているのか、いないのか、分からない」

 ↓

なので聞いてみることが必要

*「その人しか分からない」ので、教える側が「分かっているだろう」というのは、単なる憶測にしか過ぎないことが多い

*分からないことが分からず「大丈夫です」「ありません」「…」という反応になってしまうことも多くある。

 

教える立場に立ったとき

1.問いかけて、相手の「分かっていること」を把握する

「分からないこと」を答えるよりも、「分かっていること」のほうが言語化しやすい。

2.教える私が想定している回答と違っていても、驚かない

「誤り方」そのものがその人の「分かっている状態」を示している

*誤った分かり方をしているだけ→正しい分かり方に訂正すればよい

*何が原因で分からないのか探る→調べ方、知識のつながりが分からないだけかも

*どうすれば分かるかを考える→どの部分が不足しているか、つながらないか把握

3.わかることの必要性とわかるための方法を伝える/教える

*これを分かることが、看護する・仕事する上でどうして必要かを伝える

*分かるためには、知識の絶対量が必要

*知っていてもつなばっていない場合は、分かり方を教える

 

仕事への意欲を向上・低下させた先輩看護師の言動

<低下させた>

・同期と比べられる      ・自分の失敗を他のスタッフに言いふらす

・価値観を押し付ける     ・無視をする

・ため息をつく        ・目を合わせてくれない

・みんな大変なんだよ     ・こんなことも分からないの

・まーいいわ、私がやる    ・この前もこんなことあったよね

・ありえない         ・これくらいできなきゃ、だめよ

・邪魔

<向上させた>

・失敗したとき、具体的に改善点を教えてくれる

・さりげなくフォローしてくれる  ・成長を認めてくれる

・食事に誘ってくれる       ・重症患者の担当を割り振ってくれる

・頑張ったね           ・さすが

・期待しているよ

・あの時はこれができていなかったけど、今は成長したね

・やることはきちんとできているから、自信を持ってやればいいんだよ

 

 

昔の凝り固まった考え方から切り替えなければ。

新人さんに「分からないことない?」ではなく「分かったことは何?」って聞くようにしよう(*^^*)