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感染の疑いがある家族がいる場合の、家で行う看護のポイント
感染管理認定看護師のアドバイスより
＜1.換気をし、感染者との接触感染対策＞
家族に感染の可能性がある場合は、世話をする人はできる限り一人に決めておくのがよいでしょう。
＊心臓、肺、腎臓に持病がある人、糖尿病の人、免疫の低下している人、妊婦はなるべく避ける。
感染者と「空間」「物」を共有せず、いかにして濃厚接触を避けるかが重要です。
・感染者がいる部屋は1か所に定め、感染者は居間や台所には立ち入らない。
・水場に共有タオルを置かない。家族一人一人が自分専用のタオルを使う。
・感染者に食事や飲み物を渡す時は、直接手渡さない。部屋に入る時は、マスク着用
で、直接接触していなくてもしっかり手洗いする。
・家族全員でトイレの使用ルールを徹底する。
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普段から流す前にトイレの蓋を閉めることを習慣化する。そして、蓋を閉めたままトイレを出ることで、菌やウイルスの飛散を少なくできます・また、常に換気をしておく。感染者の使用後すぐ他の人は入らないようにし、数十分後にトイレ清掃をしてから使用するように心がける。
＜2.清掃について＞
清掃において大切なのは「換気」「マスク」「手洗い」です。
清掃前から部屋の換気をし、清掃中はマスクを着用。
清掃後には、しっかりと手洗いすることで、清掃者自身の安全を強化します。
・吐しゃ物や汚物を清掃する場合はビニール手袋をはめ、手袋を外したあとも、さらに
しっかり手洗いをする。
・感染者の部屋の清掃や寝具を取り換えるときは、ほこりを立ててウイルスをまき散ら
さないように、静かに丁寧に行う。
・感染者が使用した物・場所で、洗ったり消毒したりできないものは72時間以上放置。（ウイルスは72時間で不活化するといわれている）
・トイレの清掃、衛生管理は最も重要です。家庭用洗剤で場所によって道具を使い分
け、汚染リスクが少ない順（①ドアノブ→②トイレットペーパー保持器→③スイッチ
類→④流水レバー→⑤便座の蓋（外側、先に先端）→⑥便座の蓋（内）→⑦便座（外
内）→⑧便器の内部）に清掃する。さらに下痢などの症状がれば次亜塩素酸ナトリウ
ムを含む家庭用消毒剤やアルコールで清掃し消毒する。
＜3.家庭で使用する消毒液について＞
・塩素系漂白剤（ハイターなど）を希釈して作る次亜塩素酸ナトリウム消毒液は日光と
空気に触れる時間が長いと殺菌効果が弱まるので、少量ずつ作り、短期間に使い切
る。
＊濃度0.05％以上の次亜塩素酸ナトリウム液
ペットボトルキャプ1杯（5ml）の原液を、水のペットボトル（500ml）に加えて希釈すると、およそ0.05％の消毒液ができる。
・次亜塩素酸ナトリウム消毒液で拭いた後は、10分程放置してから水拭きする。金属類
を腐食させるため、必ず水拭きをする。
・アルコールを使用する場合は60％以上（できれば70％以上）のものを使用する。
・消毒薬を自作する場合、他の薬剤を混ぜるのは危険なのでやめましょう。
・スプレーボトルを使用しないこと。食毒液は雑巾やペーパータオルにたっぷりと付けて、しっかりと絞ってから拭く。
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スプレーボトルのデメリット
①噴霧により消毒液のミストを吸入する恐れがある
②噴霧によりウイルスが舞い上がり、浮遊する可能性がある
③汚染範囲に均等に消毒液が行き渡らない
＜4.下記の場所を1日1回以上消毒する＞
家族が触る可能性がある場所すべてに汚染リスクがある。消毒液で手の皮膚が荒れるため、必ず手袋をし、消毒液で濡らした布などで“一方向”に拭くことがウイルスを戻さないコツです。
＊ドアノブ、電気のスイッチ、手すり、テーブル、窓の取っ手、共有の家電（リモコン、タブレット、PC、ゲーム機など）
・消毒作業は、換気をしてマスクを装着。消毒で手の皮膚が荒れるため、ビニール手袋
して行う。手が荒れるとしっかり手を洗えなくなる。これが感染防止策にとって一番
の痛手！
・プラスチック類はアルコール消毒で白濁することがあるため、変色の不安がある場合
は、掃除用洗剤で清拭する
・ドアノブや扉など、肘・手の甲・手首で押すなどして開けられる場所は、なるべく手
指でつかまらないようにする。手のひらや指は無意識に顔を触りウイルスが付着する
可能性がある。顔に触れることのない肘などを使う習慣は感染リスクを減らすことが
できる。
