認知症研修 アセスメント

認知症研修行ってきました。コロナの関係で少人数でした。

 

認知症 アセスメントの視点

①身体的側面

認知症の種類

・既往歴、現病歴

・治療内容

・使用する薬剤の作用と副作用

認知症の程度(記憶・見当識・判断力など)

認知症の行動・心理症状(BPSD)、バイタルサイン

・健康レベル、栄養状態、排泄状態、セルフケア能力

・コミュニケーション能力、意思表出能力など

 

②心理社会的側面

生活歴、生活習慣、普段の過ごし方、価値観

入院に関しての考え、現在の心情、表情、対人関係

家族背景、介護者の状況、社会資源の活用状況など

 

③環境的側面

生活環境の変化、安全面への配慮、自立に向けた環境、外部と交流を持ちやすい環境

必要な用具の整備と活用状況など

 

アセスメントとケアの基盤になる視点

①当事者本位の視点

 「○○さんはどうしたいのだろうか?」

認知症高齢者の変わらぬ本質をとらえる視点

 「長年築いてきた価値観や信念、生活習慣などは変わらない」

 

 

入院前に留意する3つのポイント

失見当識に基づく入院後の不安やパニック、帰宅願望を予測して環境を整備する。

②視覚的メッセージ、スタッフの一致した繰り返しの説明で治療的規制の理解を助ける

③的確な知識と頻回の訪室による観察で、合併症の早期発見とストレスの軽減を図る。

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①入院後の不安やパニックを予測した環境を整備

認知症の人は、入院などの急激な環境変化に適応するまでに不穏や混乱を起こし、帰宅願望を強く訴えることが多い

・できるだけ観察、訪室しやすい距離の部屋にする。

・見える位置に病院名や病名を貼る。

・カレンダー、時計をベッドから見える位置に設置する。

・食事と寝る場所の安心を与える。

・入院当日は、夕方まで家族に留まってもらうように協力を得る。

・好きな音楽、家族の写真等持参を家族に依頼する。

 

②治療的規制の理解を助ける

認知症の人は、「治療内容が理解できない」と考えるのではなく、障害された認知力に見合った情報提供の方法と時間を考える

認知症の人がいつも同じ情報を目にし、看護師からいつも同じ内容の説明を聞くこと

 で、認知症の人の状況認知を助ける

(治療内容についての説明用紙を目の届く場所に大きく掲示

認知症の人の理解度、認知度に合わせた説明方法を探る。

・説明したあと、どれくらい時間で忘れるのかを把握し、根気よく同じメッセージを繰

 り返す。

 

③合併症の早期発見とストレスの軽減を図る

認知症の人は訴えが少ない、あるいは多様であることから、何が起こっているのかを判断するのが難しくなる。

・身体的な観察とともに頻回な訪室による声かけやその反応、経時的な表情や訴えの変

 化、睡眠状態、落ち着きのなさや興奮などの観察が重要である。

・看護師の訪室は、認知症の人の不安を軽減させ、ストレスと軽減させる重要なケアと

 なる。