不眠の治療
●非薬物療法
・生活環境の整備
・睡眠衛生の指導
・不眠原因の対策 …など
●睡眠薬の使用
→せん妄、転倒の原因
慢性不眠症患者に共通した誤った睡眠習慣
①早寝(眠れそうもない時間に眠ろうとする)
・覚醒度が高い時間帯(睡眠禁止ゾーン)で服薬・就寝している。
②長寝(ベッドにしがみつく)
・横になっているだけでも休まるはウソ
・眠れずに悶々とする時間が長いほど不眠は悪化
・眠ろうとする『あがき』がさらなる不眠を招く
③昼寝(長すぎる午睡)
・寝室以外ではむしろ寝やすい
・午睡が睡眠ニーズを減らす
高齢入院患者と睡眠薬
高齢者の睡眠薬の悪影響は入院治療の場面で顕在化する。
*特にせん妄が高頻度
↓
・飲み始めると…せん妄誘発、転倒リスク
・中断すると…退薬兆候(離脱症状)
飲んでも/止めても悪影響が出やすい
安全性が期待される新型睡眠薬
ロゼレム(ラメルテオン)〇
・体内時計を調節し、睡眠と覚醒のリズムを整える(メラトニン受容体)
・せん妄予防効果あり
・効果は弱いが副作用が少ない、効果発現に時間がかかる(1週間~1カ月)
→屯用には向かない
ベルソムラ(スポレキサント)◎
・オレキシン受容体(覚醒の調整)の拮抗薬、即効性あり(自然な眠り)
・注意事項
①下記の薬は併用禁忌 効きすぎる
イトリゾール(抗真菌)、ブイフェンド(抗真菌)、クラリスロマイシン(抗菌)
②規格に注意
成人:20㎎
高齢者(65歳以上):15㎎
*その他
ルネスタ【従来型の最新版】△
・超短時間型、筋弛緩作用少ない
・従来型では最も安全
睡眠薬の適切な使用により、せん妄は予防できる!
Dr.の不眠時指示は数種類入ってますが、ベルソムラ選んで使用してます(*^^*)