初めは指導者が「次はあれやこれをどうのように、どうして」「どうするか分かる?」と具体的に伝えていましたが、慣れてくると、新人さんは自分で考えて行動していかなければなりません。しかし、新人さんは今まで指導者が行動を指示してくれていたため、「自分はどうしたらいいのか分からない」と取り残されたように感じることもあるようです。
社会人基礎力
経済産業省が2006年に提唱。職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力として、3つの能力/12の能力要素から構成されている。
1.前に踏み出す力(アクション)
一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力
①主体性…物事に進んで取り組む力
②働きかけ力…他人に働きかけ巻き込む力
③実行力…目的を実設定し確実に行動する力
2.考え抜く力(シンキング)
疑問を持ち、考え抜く力
①課題発見力…現状を分析し目的や課題を明らかにする力
②計画力…課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力
③創造力…新しい価値を生み出す力
3.チームで働く力(チームワーク)
多様な人々と共に、目的に向けて協力する力
①発信力…自分の意見をわかりやすく伝える力
②傾聴力…相手の意見を丁寧に聴く力
③柔軟性…意見の違いや立場の違いを理解する力
④状況把握力…自分の周囲の人々や物事との関係性を理解する力
⑤規律性…社会のルールや人との約束を守る力
⑥ストレスコントロール力…ストレスの発生源に対応する力
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人生100年時代の社会人基礎力
平成29年、ライフステージの各段階で活躍し続けるために求められる力を新たに定義。社会人基礎力の3つの能力/12の能力要素を内容としつつ、能力を発揮するにあたり、自己を認識してリフレクションン(振り返り)をしながら、目的・学び・統合のバランスを図ることが、自らキャリアを切り開いていく上で必要と位置付けている。
リフレクション(振り返り)
1.どう活躍するか(目的)
自己実現や社会貢献に向けて行動する
2.何を学ぶか(学び)
学び続けることを学ぶ
3.どのように学ぶか(統合)
多様な体験・経験・能力・キャリアを組み合わせ、統合する
主体性とは
自分の意思判断によって、自らの責任をもって行動する態度にあること(大辞林)
*自主性=自分の判断で行動する態度。つまり主体性は、自主性に責任を伴うもの
実行につなげるために
対話を通して、考えを促し、認める言葉をかける
・「〇〇をしなさい」→「〇〇するために、あなたならどうやりますか?どう考えますか?」へ
・新人が考えを述べたときには、いったん受け止める
「そういうふうに考えたのですね」
・考えの根拠を問う
「どうしてそういうふうに考えたのですか?」
問われることで、自分の力で考えようとする
任せて見守り、必要な時に支援する
・新人がやると決めたことは信じる
・時折、進捗状況を確認することで、先輩は見てくれているという安心感をもってもらう
・進捗状況について時折、「進んでいますか?」「どうなってますか?」と問いかけることで、新人にとっては考えるきっかけとなる
・確認を適宜することで、一方的に考えさせられただけでないという実感を新人に抱かせる
・新人なりの方法で目標達成するまで待つ
私は、あれした?これした?と色々言ってしまうタイプなので、見守り待つ力つけたいと思います。